「現代数学入門」ピタゴラス

ピタゴラス

古代の数学は、経験的な数学で、帰納の前段階までは進んでいました。
しかし、タレスの登場により一般法則によって個々の事実を証明するという演繹が導き出されたのでした。

タレスの後で有名な人は、ピタゴラス(紀元前582~497年頃)です。
この名は、だれもが知っている名だと思います。

しかし、タレスと同様にピタゴラスもよく解っていません。
一般には、ギリシャでは様々な政治運動があり、ピタゴラスはそれに失敗し、ギリシャを追われ、現在のイタリア南部で、新しい宗教団体で、かつ、学問の研究団体を作ったといわれています。

つまり、ピタゴラスという人は、新しい宗教の開祖でもあり、数学や科学の開祖でもあるのです。
そういった意味ではピタゴラスは謎めいた人間です。

ピタゴラスも書物を書いていません。
弟子がいましたが、このピタゴラスが作った教団は秘密主義で、弟子たちもあまり書物を書いていません。
そこで、ピタゴラスの弟子たちから又聞きしたプラトンやアリストテレス(紀元前382~322)が書いたものにピタゴラスがなしたものが残っています。

ピタゴラスという人もタレスの考え方受け継いでいて、一番有名なのが゜「ピタゴラスの定理」だと思います。
しかし、この現在、「ピタゴラスの定理」と呼ばれているものを本当にピタゴラスが証明したのかどうかははっきりとしません。

学校で習うピタゴラスの定理」は後世にできたものです。
ピタゴラスが証明した有名な定理が、「三角形の内角の和は二直角である」というものです。

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