数学が密かなブームということで、遠山啓著「現代数学入門」(ちくま学芸文庫)をもとに現代数学について解説しています。
T0よりは条件が厳しい、p≠qで「どれか一方の」点ではなく両方とも他を含まない近傍を有する、という条件です。
これをT1の分離公理と言い、この公理を満足する空間をT1-空間と言います。
定理:T1-空間では1点pの閉包
はp自身です。
証明:<p>がp以外の点qを含むとします。
この時、qの近傍は必ずpを含む筈です。
それ故にこれはT1に矛盾します。
それ故に<p>はp以外の点を含みません。
故に、
P=<p>
逆にp≠qとすると、<p>=pはqを含みません。
それ故にqの近傍の中にはpを含まないものがあります。
故にT1が成立します。