数学が密かなブームということで、遠山啓著「現代数学入門」(ちくま学芸文庫)をもとに現代数学について解説しています。
歴史的に言いますと、微分積分を見つけたのはニュートンとライプニッツ(1646~1716)だと言われています。
ニュートンとライプニッツは17世紀中ごろに生まれて、18世紀初頭に亡くなっています。
微分積分はこの時代に作られたのです。
ニュートンとライプニッツはどちらが最初に微分積分を発見したのか、大論争をしています。
それは泥仕合といってもいいほどに醜いものでした。
このことは数学の歴史の中では大変有名な話ですが、結論から言いますと、ニュートンが初めに微分積分を見つけたのは間違いありません。
ライプニッツはニュートンよりだいぶ年が若く、ニュートンに遅れる事十何年かのちに、ライプニッツも独立して微分積分を見つけています。
最初のうちは、ニュートンとライプニッツは大変仲がよく、手紙のやり取りをしていました。
ニュートンは、最初のうちは微分積分を発見したのは私と君だけだと、手紙の中に書いています。
しかし、後年、ニュートンは、ライプニッツが微分積分を剽窃したと批判したのです。
それに腹を立てたライプニッツが反論するというなんともみっともない論争です。
これは、思いますに、ニュートンは、はじめ、微分積分は、普通の事で大発見だとは思っていなかったに違いありません。